「でも、きっとこれはただの噂だよ。優はそんなに簡単に大好きなサッカーを辞めるようなそんな人じゃない。」
あたしは圭から視線を外して、空を見上げた。
あの時もこんな空をしていた…
あたし達が初めて会った数年前のあの日も。
「だとしても、連絡くらいはしてみろよ。お前は連絡手段を持ってるんだから。他のただ騒ぐことしかできない女子たちとは違うんだからさ。」
と圭は言ってくれたけど…
「あたし…優の連絡先消しちゃったんだ。だから、もう電話もメールも何にもできないよ。」
もう泣きそうだ。
今でもあたしはこんなに優のことが大好きなんだ。
時間は止まらずにこんなに進んできているのに、それでもやっぱり……
でも優はあの新しい彼女さんと付き合っている。
できるのなら優がもう1人いてくれたらいいのに。
何も言わずに心を塞ぎこんでいるあたしに圭は「今は考えるな。期末テストだって近いんだし。
もし、帰りもこんな顔していたら…強引にでも俺の彼女にするから。」
そう言って一瞬圭はあたしを引き寄せて抱き締めると自分の教室に戻って行った。

