青空ライン *Third Story*




「圭…」



頭の中をどんどん圭が占めていくよ。



どうしてこんなに一緒に考えてくれるの?



励ましてくれるの?



慰めてくれるの?



優への気持ちはブレてない自信はあるけれど、



でも少しずつ確実に圭のことも頭の中に入ってくる。


「け…」



もう一度名前を呼んで、話を続けようと思ったけどそれは圭が許してくれなかった。



「友達として、杏に話すのはここまで。



今度は元彼氏じゃなくて、異性として聞いて。余裕なふりなんかを見せて話をするのはもう止めるから。」



さっきのキラキラ輝いていた圭から一変して、強く真剣な目でただあたしだけを見つめるかのように眼差しを向けて



あたしの右手の手首をギュッと掴んだ。



そんな圭の姿に圧倒されたあたしは他に目を逸らすほどの考えなんて浮かぶ訳なくて



圭を見つめて話を待つことしかできなかった。