しばらくして、もうすぐHRが始まる…って時に昇は教室に入ってきた。

「あ、昇ー!遅かったね?」
「ん、あぁ…ちょっと色々あってさ。」

…色々?
なんだろう。

「今日、1時間目体育だってー…」

恵美がそういうと昇は、

「え?なんでー…?俺、走って来たのに。」
「しょうがないって!遅刻しそうだった昇が悪いんだよ!」

章くんが笑いながら言う。

なんだろう。すっごく、もやもやする。
…なんだか、嫌な予感。

「席着けよー?」

担任の先生がゆっくりと教室に入って来た。

担任の先生は、この学校で人気のある先生…―。
クラスの女子も、男子も、この先生のことは信用してる、って人が多い。

実際、優しく相談に乗ってたりするみたいだし。

「じゃ、もどろ?」

恵美のその声にあたしたちは席に着く。

1ヶ月ぐらい経つけど、1ヵ月って意外と早い…