…章くんの裏の顔を知った日から、あたしたち5人はかなり仲良くなった。
5人の中に、たまに健ちゃんが入ったりして。

入学して、1ヶ月ほど経った。

男の子たちの中では、昇と章くんはもちろん…あたしは新先輩とも頻繁に連絡を取っていた。

「あーいちゃん♪」
「わ!新先輩っ…驚かさないでくださいよ!」
「ごめんごめん!…今日も、行くやろ?」

『行く』とは、放課後に公園に毎週水曜日に通ってるから。

「あ、はい!大丈夫ですか?」
「うん、ええよ?」

あたしは新先輩と、恋愛の話や、好きな歌手で盛り上がるんだ。

「そしたら、また教室まで迎えに行くわ!」
「はぁーい!」

水曜日は新先輩がいろんな恋の相談とか聞いてくれるから、結構楽しみなんだ。

「おはよー!」
「あ、おはよ、愛。」

恵美が笑顔で出迎えてくれる。

「昇は?」
「昇だったらもうすぐ来るんじゃないかなぁ?」

やっぱり、章くんは表向きの顔で答える
章くんは、あたしたちの前だけではたまに裏の顔を見せてくれるんだけど、他の人の前ではほぼ絶対に見せない。