「あ!これ雑誌でみた~!!」と叫ぶと
「ゲランよ。めり。相変わらずチェック早いね」

そりゃあ知ってるよ~!バラみたいにきれいなんだもん。
えぇとなんとかガーデニア。
「クルーエル ガーデニアよ」

大きなハケで顔に広げるとぱぁ~~っと顔が輝くみたい!

かっわい~~~!!!

眉整えて眉ブラシでアイブロウをのせて、ほっそいジェルライナーで
眉尻を整える。

どんどん顔が変わってく。

ふわぁとシャネルのキャトルオンブルの薄いオレンジで
ダブルラインを入れて彫りを深く見せて
ゴールドで下まぶたに涙袋のライン。

ジェルライナーで小さく小さく目じりの下にまつ毛を書き足して
上と下のアイライン。

カットしたつけまを上の目じりと黒目の上とに。
セパレートになった下のつけまも丁寧に。

仕上げはまたまたシャネルのルージュココとディオールのアディクトのグロス。

メイクさんが使う化粧品は高級品ばっか。
でもさすがな仕上がり。


「完璧~~」
「かっわい~~~」
「いうことなし!」

メイクさんも編集のゆりさんも口々にほめたたえる。

フォトグラファーの幾田さんは凄腕。
可愛く仕上がったモデルを益々可愛くとってくれる。
オバチャン雑誌の仕事もしているらしく、
「いや~若いモデルちゃんはいいね~~!肌が違う!!」とか
聞く人が聞いたら怒り出すようなことを言ってる。

でもなんといっても
さすがなのは琉生!

かわい~~~!きれい~~!!

その辺の女の子のモデルが10人かかったってかなわない、と思う。

編集のゆりさんも
「いや、あたしジョシとしていかんわ~。琉生には勝てない」っていう。

いやゆりさん。
それはあたしのセリフだよ。

今はこうして落ち着いて琉生のマネージャーみたいなことやってるけどさ。
そりゃあ最初は衝撃だったよ。