「そんなに彼のこと見つめてるなら、いっそのこと話しかけちゃえばいいじゃん」
またぼーっと彼のことを見つめている私を見て、真由子がそういった。
「ま、真由子、いきなりそんなのできないよ~!」
話したいとか近づきたいとか、密かにそういうこと思ってたけれど私は無理だよ。
「だって、私、自慢じゃないけれど、男の子と普通の会話したことないもん!」
話したといえば、日直とか委員会で仕事のこと話しただけで、普通の会話なんてしたことない。
それに、それだけで顔真っ赤にしておどおどしてたから、普通の会話なんてできるはずないよ!


