☆★☆1 今日も、私の視線は彼を捉えてしまう。 教室の窓から見える、校庭で友達と一緒にいる彼の姿。 着崩れた制服、耳に光るピアスに、キャラメル色のふわふわした髪の毛――...。 ―――...そんな彼の姿を、いつも見つめてしまっているんだ。 「――...また優衣(ユイ)見つめてるね、あの人のこと」 「―――――...え!?」 友達の真由子(マユコ)の声に、思わずドクンと心臓が飛び跳ねてしまった。