結局それから、少しベッドでコロコロしていた私達がプラネタリウムに着いたのは、午後になってからだった。 そのせいか、思ったよりも人が少なかった事に少しホッとする私の横で、稜君は嬉しそうに笑った。 「プラネタリウム、小学生の時以来かも!」 だけど、その笑顔が何だかいつもと違う気がして、少し緊張しているようなそんな表情に見えてしまう。 だから私は――。 「キレイだねー」 リクライニングシートを倒して、キラキラ光る小さな星空を見上げる稜君の横顔から、なかなか瞳を逸らす事が出来なかった。