Do you love“me”?



他愛もない話をしがら、待つこと十数分。

感じのいい店員さんによって目の前に運ばれてきたオムライスは、驚くほどに美味しかった。


「本当に美味しかったです!! あ~、もう一個くらい食べられそう……」

食後のコーヒーを飲みながら、そう言った私を見て、一瞬目を大きくした翔太さんは“ふはっ”と笑う。

その表情は、やっぱり航太君に少し似ている――って、逆?

航太クンが翔太さんに似てるのか。

くだらないことを考えながらも、その整った顔を前にして、無駄に大食いをアピールしてしまった自分の顔が熱くなる。


「あ、いやっ!! 一個は大袈裟かな!? は、半分くらいなら!!」

自分の食いっぷりが恥ずかしくて、慌ててよくわからない訂正を入れた私を見て、今度は声を上げて笑った翔太さん。

だけど次の瞬間、じっと私を見つめ、少し目を細めると、今度は困ったように笑ったんだ。


「……何か、付いてますか?」

「あー、ごめん。違うんだ」

慌てて自分の口の辺りに手をやった私に、相変わらず困った笑顔を浮かべたまま、

「昔、ここで美青ちゃんと話をした事があったんだ。それを少し、思い出してた」

そう言って、湯気が立つコーヒーカップにゆっくりと口を付ける。


「おねぇーと、ですか?」

「うん。アメリカから帰って来てすぐくらいだったのかな?」

「そうなんですか」

アメリカから帰って来たおねぇーが、一時期翔太さんと一緒に仕事をしていた事は知っているけど。


「どうして……そんな顔、してるんですか?」

思っていた事が、スルリと口を吐いて出てしまった。


「え?」

「あっ! えっと……」

私、何を言ってるんだろう。

ただ何となく、そう思っただけなのに。


だけど、慌てる私に相変わらず優しい視線を向ける翔太さんは、ちょっと首を傾げて、

「俺、どんな顔してる?」

そう訊ねてきたんだ。



「え……と」

「いいよ。言ってみて?」

促されて、だけど、何故か彼の瞳を真っ直ぐに見ることが出来なくなってしまった私は、俯いたまま口を開いた。