「でも美青ちゃんと一緒にいる航太を見ると、安心するよ」
「――え?」
「美青ちゃんといる時は、昔の航太のままなんだもん。それに、美青ちゃんもすごく幸せそうだし」
そう言って、稜君はニッコリ笑った。
稜君は知らないんだろうか?
航太君の様子が変わった丁度その頃、二人が別れていたことを。
今は、幸せそうにしている二人。
だけど、二人は一度ダメになっていて……。
アメリカから帰って、笑わなくなっていたおねぇー。
おねぇーがアメリカに渡るのと同じタイミングで、人との深く関わる事を避けるようになった航太君。
――もしもその原因が、あの時の別れにあったとしたら。
今の二人に戻るまでに、一体どれほどの痛みがあったのだろうか。
どうやって、それを乗り越えたんだろう?
どうしてそれでも、またお互いを選んだんだろう?
二人のように揺るぎない絆で結ばれるには、一体どうすればいいんだろう?
稜君の話を聞いて、私はどうしても、おねぇーにそれを聞いてみたいと思ってしまった。

