そんな事私だってしたくなかったんだし。



「大丈夫でしょ。桐谷だって本気じゃないと思うし」



「そうかぁ?桐谷、めちゃくちゃ嬉しそうにしてたけどなぁ」



嬉しそう?私に告られて?



「ウソ。何でよ」



「さぁな。本気でお前が好きだったとか?」



ありえないでしょ。



元々関わりなんかなかったし。



「ま、気をつけろよー?」



「何を。心配する事ないでしょ。失礼しました」



救急箱を持って、保健室を出ようとドアに手をかけた時――



―ガラガラッ



ドアが開いた。