先生は私から救急箱を受けとると中身を確認する。



「香撫が保健室に来るなんて珍しいと思ったんだよなー」



「……だから」



「いいだろ?誰もいねぇし」



中身を補充しながら言う先生。



「生徒には知れてないけど、先生の間ではけっこう有名だぜ?」



「は?何で…」



「だから、香撫も誰もいない時は暁って呼べよ。先生ってお前に呼ばれるとなんか違和感」



みんな、もう気づいてると思うけど、私と先生はただの生徒と先生の関係ではない。