と、その瞬間―― ギュッと抱きしめられた。 「え!?ちょっ…」 「ヤベェ…反則すぎ…」 そんな声とともに抱きしめる強さが増した。 「……香撫」 体を少し離して低く、そして甘い声で名前を呼ぶ。 私のすぐ後ろには壁。 逃げ場所はない。 片手を私の頬に添える。 思わずビクッと体を震わす。 「緊張してる…?」 甘く囁く湊にコクコクと首を振ることしか出来ない私。