「今日の昼休み、3人でご飯食べようよ!」
そういいだしたのは聖菜。
「いいね!この学校の裏庭も見たいし」
「そうだね」
お昼ご飯といえば、定番スポットは裏庭なのだろうか。
私は今まで教室でしかお弁当を食べた事がない。
しかも、ずっと莉那と。
新しい生活
新しい友達
新しい出来事
全てが重なり1つの思い出になる。
「けっこー広いね!」
「なんか、以外に綺麗じゃない?」
「ホントだ」
高校なんて汚いのかと思ったら、以外に校舎と同じく綺麗だった。
昨年、校舎の工事と共に裏庭も芝生の取り変えと壁の色塗りを行ったそうだ。
「あたしさぁ、こうゆうの夢だったんだよね」
「あたしも!漫画とか小説で、友達とご飯食べるシーンとかで学校の裏庭が”定番”じゃない!?」
「そうそう!」
「あたしも見た事ある」
いいなぁ、こういうの
憧れていた夢の高校生活
憧れていた友達とのご飯
あたしの夢。現実に。
「聖菜、杏里」
「何?」
「あたしの友達になってくれてありがとう」
「どうしたの急に」
「そうだよ~。っていうかこれからもよろしくね!」
2人は微笑んで、あたしにそう言った。
自分でも何でこんなこと言ったんだろうって不思議に感じる。
でもいい。
ありがとう聖菜、杏里。


