私と俺とバレンタイン争奪戦


「あった!!」

最後の一個。
もらったり!!

さっと手を伸ばし、チョコを掴み取る。

「あっ!それ……!」

「早い者勝ちだよねっ!」

悔しそうに舌打ちをする学生。

いやぁ、快感。
こんな嬉しいことはないよね。

最後の一個を取られ、他の生徒達は散っていく。
私は意気揚々と購買のおばちゃんの方を向いた。