私と俺とバレンタイン争奪戦


バレンタインと言うのに、今手元にあるチョコは二個。

いくらなんでも、女子としてこれは悲しすぎる。

私は机に伏せながら、今後のチョコ争奪戦について作戦を考え始めた。

「あ、あのっ!これ、受け取って下さいっ!!」

突然、私の耳に高い声が入ってきた。

顔を上げて声のする方を見てみる。

そこには顔を真っ赤にして男子にチョコを渡す女子がいた。