私と俺とバレンタイン争奪戦


唇に不思議な感触。
徐々に熱くしていく自分。

オーバーヒート寸前だ。

いつもより大人のキス。
今まで味わったことのない感覚。

「――お前、ウブすぎる」

翔は私から顔を離すと満足そうに自分の唇を舐めた。

「まぁ、心配するな。そのうち俺好みに変えてやるから」

「……!」

私はこの日、初めて神谷翔と言う人の人格を見た。

【End】