私と俺とバレンタイン争奪戦


何でこの人自信満々なの。

私は口を尖らせながら、チョコを取り出す。

「まぁ、おつまみ程度に食べてください」

「酒飲める年じゃないだろ」

「まあね」

私は軽く笑った。
しかし、翔は真剣な目で私を見てくる。

何だこの異様な雰囲気は。

これじゃあ一人でスベったみたいになってる。

「あの、そんなイタイ目で見ないで欲しいな」