「……一々うるせぇな」 反論する言葉が見当たらないのか、翔は黙り込んでしまった。 勝った! 私は心の中でガッツポーズをする。 と、その時。 「――まいどありがとね」 おばちゃんの声が聞こえてきた。 私と翔は一斉に声のする方を振り向く。 そこには嬉しそうにトレーを片付けるおばちゃん。 そして、嬉しそうにチョコを持った真理が立っていた。