「すいませんっ」


「まったく、遅刻何度目だ!!」


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そう言いながら


人差し指を机に当てて音を立てている。


相当怒っている店長。


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「め、目覚ましが・・・」


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そう言いながら


逃れる理由を探す。


が、その努力も虚しく.....


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「言い訳は無用だ。明日の休みは返上だな」


「えっ、それは勘弁してください」


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明日の休みを返上されては


玲奈さんにも会いに行けない。


寧ろ、会える保証もないのだ。


せめて・・・あの場所に行きたい。


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「じゃあ今日残業か?」


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そ・・・


それもきついが・・・


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「分かりました。頑張ります」


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そう言うしかなかった。



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「よし、頼んだぞ。もう遅刻なんてするなよ」


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そう言って


俺の方をぽんぽんと叩いて


店長はどこかへ行ってしまった。


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俺は小さく溜息をついた。


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今日は寝れなそうだ。