「じゃあ・・・玲奈さんは?」
「私は23。1歳違い」
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そう言いながら
ふふっと笑った。
「年下は、圏外ですか?」
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少し、
冗談っぽくそう言うと
俺の言葉とは正反対の
真顔をした玲奈さんは優しく言った。
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「いいえ。寧ろ年下は好き」
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と言って、
くすくす笑った。
「そうですか、そりゃ良かった」
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そう言って俺も
玲奈さんにつられて笑った。
この人と一緒にいると
何だか楽しい。
いつもは漣しか耳に入んないけど
今日は、玲奈さんの笑い声しか耳に入らない。
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「・・・あ。もう行かなきゃ」
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そう言って
急に立ち上がった玲奈さん、
そしてコートについた砂をパンパンと払って
俺の目を見つめて小さく囁いた。
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「バイバイ」
