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「・・・」



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やっぱり、


どうしよう。


話しかけるか・・・。



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俺には


あの彼女が気になって仕方なかった。


何でだろう。


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こんな感覚初めてで、


『病気の俺』には感じたことのない想いだった。


そう言い訳をしても


彼女に対する思いは変わらない。


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「あ、あの」


思いきって話しかける。


「はい?」


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想像した通り、


海の様に透き通った声。


心臓が波の様に大きく高鳴った。


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「いつも、来ているんですか?」


聞くこともないし、


初対面なので、そう言うしかなかった。


すると


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「ふふ、いつもは来てませんよ」



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太陽の様に笑った彼女の笑顔は



俺の心に・・・


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焼きついて、離れなかった。