「那月、だよな?」
マンションを出た所で、声をかけられた。
声の主を見ると、そこには高校の時の友達がいた。
「はっ?どうしたおまえら!」
オレは驚いて目を丸くする。
「やっぱそうか!てかなにそのダサい格好!似合わねー!!」
少し長めの髪をピンでとめている優羽(ユウ)が腹をかかえて笑い始める。
こいつは明るすぎてときどきうざい。
「なんでそんな格好してんだよ?イケメンが台無しじゃねーか」
それに比べて、いつでも冷静な陽翔(ハルト:通称は翔)がつっこむ。
あまり触れてほしくないところだが…仕方ない。
「目立ちたくないんだよ。もうケンカも…しない」