「言いたくないでしょう?あなたの心、『辛い』って叫んでる」
あたしは困った顔で笑う。
「でも抑え込んでるだけじゃ変わらない。進まなきゃ」
「たまには立ち止まれば?那月君は無鉄砲に進みすぎ。もう少し自分を大切にして?」
だってあんなの…やりすぎだもの。
あたしは暴力シーンを思い出す。
「ありがとう……」
小さく呟き、お粥を食べ始める。
スプーンでゆっくりと口に運んでいく。
そして全て食べ終えると「ごちそうさま」と言った。
「今下げるわね。ちょっとは良くなった?」
那月君はコクン、と頷く。
あたしはお盆を持ち、ドアに手をかける。
「……大切な人なんだ…瑠華は…」
那月君がそれ以上話すことはなかった。

