「大丈夫?」 あたしは那月君に触れる。 「このくらい平気」 那月君は手で唇の血を拭いながら言う。 平気には見えないんですけど…。 「なんで昨日みたいにやり返さないのよ?」 「またそれかよ」 那月君は興奮気味に言ってあたしの手を振り払う。 「ケンカは強さじゃねぇんだよ。オレが欲しいのは……」 那月君はそれだけ言うと校舎の中に戻っていった。 え?? 意味分かんない! なんなの?