「じゃあもっと幸せにしてあげるよ」

ちゅっ。

「ん」

そう言いながら春香の顔を両手で俺の目の前に誘導して、思い切ってその愛しすぎてたまらない唇に優しく好きだという気持ちを込めてキスをした。最初はびっくりしていた春香も幸せそうに俺とのキスを受け入れてくれた。キスをしている時は春香の唇の感触と温もりだけで、俺の中が満たされていく感じだった。

「どうだった。もっと幸せになれた?」

「いきなりキスするなんて反則だよ。そんなことされたら幸一のことしか考えれなくなっちゃうよ」

「別にいいだろ。春香も俺のこと好きなんだから」

「うぅ~、バカ。もう一回キスしてくれないと許さない」

少し調子に乗り過ぎたのか、春香が頬を膨らませながら怒ってしまった。

「そんなこと言われなくてもまたするよ。春香を絶対離したくないから」

「もう、またそん…う」

言い返そうとした春香の唇を、今度は力強く自分の唇で塞いだ。キスしている最中にも何かを言おうとしていたが、すぐに再び俺のキスを幸せそうに受け入れてくれた。

「ずっと一緒だからな」

「うん。ずっと一緒。大好きだよ幸一」

こうして俺達はめでたくカップルになった。カップルになったこの日だけで5回もキスをするほどラブラブになっていた。そして俺は自分に誓うのであった。

「絶対に君を離さないで一生愛し続けると」

                                    FIN