7月、あの人と出会うなんて
知らない私、真崎りな中学1年
体育館で部活中に
同じ部活の柚嘉(ゆか)と話していた。
「ねぇ、りな!あの人かっこよくない!?」
「普通にかっこいいかも」
「でしょ? あれ、1組の菜々美のお兄ちゃんなんだって。」
「え、嘘でしょ?」
菜々美といえば、眼鏡で明るいけどあんなチャラくないし…
世間って狭いもんだね。
もう1度見たくて振り向くと菜々美のお兄ちゃんの隣には、もう1人男の人が立っていた。
「…かっこいい」
それが私と洸太の出会いだった。
あなたは気付いてなかったけどね。