そんな時だった。
日向が急に言ったんだ。
『俺さ……肺に穴があいてるんだと…』
中学01年。
あたしはなんでこんなに恵まれないんだろうか。
体中に電気がはしったみたいだった。
わけわかんなかった。
けれど…
大変なコトなんだってコトくらいはわかった。
『なんで…??』
『わかんねぇ。でも先生は01緒に見つかったガンのせいかもしれないって言ってる。』
『ガン…?』
『うん。…ガンも見つかったんだ。肺に…ちっちゃいガン。』
『治るよね…??』
『ガンは摘出できれば治るんだけど,穴の方は手術は難しいんだってさ。』
『え………??』
『だからこれからは激しい運動ができない。それと空気の薄い場所には行けねーんだ。』

