トップ

「尚美ちゃん…はぁ…はぁ…。」


「咲ちゃん…負けた。」


「え?」

「やっぱり、天才肌だね。まだ3ヶ月しか吹いてないのに。」

「そんなことないよ。尚美ちゃんの演奏…すごかったよ?私…自然と拍手してたもん。」


「ううん…咲ちゃんの方が、全然すごかったよ。咲ちゃんの演奏は、真っ直ぐに伝わる演奏…私は、伝わらない演奏…。」


「真っ直ぐに伝わる演奏…?」

「そうだよ。咲ちゃん…すごく楽しんでた。演奏を。私は、楽しめかなった。それに…」

「??」




「私さ…白鳥に告白したの。知ってた?つい、昨日だけどさ。」


「え?!」


「でも、振られたんだ。」


「そうだったんだ。ごめんね…白鳥君を呼んで…」

「いいんだよ。もう自分にけじめついたから。だから、今度は咲ちゃんの番。頑張って。」


「尚美ちゃん…」

「じゃあね。素晴らしい演奏をありがとう。」

「こちらこそ!ありがとう。私なんかと戦ってくれて…ありがとう。」


そして、尚美ちゃんは去って行った。


彼女は、もう新しい一歩を踏んでいた。