まぁ、こんな感じでお兄ちゃんとの喧嘩は今回はあんまり長引かなかった。



いつもなら、もう少し長引くけど・・・・・。





「ごめんな。」



「ううん、私こそ。」



お兄ちゃんは、いつでも優しくしてくれる。



だから、好き。


人としても、兄弟だとしても。




「咲、最近調子はどうだ??」



「フルートのこと?」


「もちろんそのつもりだったけど。」


私は、これまでいろんなことを頑張ってきた。


フルートを。フルートのやり方を。だからやらなくちゃ・・・・。




対決しなくちゃ。




「お兄ちゃん、私そろそろ対決しなくちゃ。自分と」



「え??」


私は、もう決めたんだ。


だれかと。






今はこのままで。




でも、いつか・・・・もう一度あの舞台に


コンクールという正念場に・・・。