その日の放課後。





「ヒカリー帰ろうぜ」


「あ、うん。じゃぁね由梨」


「バイバイヒカリに桂太」


「じゃぁな~」





二人に手を振るとヒカリは桂太と教室を出て行く。






「ヒカリ、今日どっか寄ってくか?」


「え?」






下駄箱でローファーに履き替えていると突然桂太がそんなことを言ってきた。
桂太がそう言う事は少ないので思わず持っていたローファーを落とす。
慌てて落としたそれをそろえる。







「そうだね、じゃぁ久々にショッピングにでも行きたいな」


「よし、じゃあ決まりだな」






いくぞ、と言うと手を差し出す桂太。
しかし私は笑顔でそれをスルーしてスタスタと先を歩く。






「あ、おい手!」


「つながない」


「なんで!?」


「はぁ!?こんな大衆の面前で嫌に決まってんじゃん」


「え、俺ら公認の仲じゃん!」


「目立ちたくないもん」





ぎゃあぎゃあと騒ぐ私たち。

と、その時ふと視界に一人の少女がとまった。