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どのくらい時間がたっていたんだろう。

「おい。」

聞こえてきたのは
怒っているような冷たい声で。

ハッと私がずっとこの男の子を
みていたことに気づいた。

「人のことなにじーって見てんの。」

「わっ⁉ごめんなさい!」

わ~ん。恥ずかしい!
どうしよう。ぜったいヘンに
思われたよね…

「お前、名前なんだっけ?」

「へ?」

「名前だよ、名前。」

やっと名前を聞かれているコトに気づいた。

「えっと、は、春川 咲です。」

「咲ね。俺は清水 青。
青って呼んで。」

青くんは、めんどくさそうに
名前を教えてくれた。

「う、うん!」