「………もう謹慎でもなんでもいいから、このことは誰にも言わないで」


短くない沈黙を破る。

先生がどんな表情をしているのか見たくない。

例えばそれが驚愕でも、同情でも、


どんな表情をしていてもきっとあたしの心をエグるから。


視線はずっと床だった。



「…もういい。行け」

「え?」

「いいから行け。授業が始まる。詳しいことは後で聞かせろ」

「…」


聞かせる事情なんてない。