私は今屋上にいる。

そして今は昼休みだ。

仁衣菜と一緒にいる。

今日久しぶりに高校で会って今日でずいぶんと仲良くなった気がする。

そして今仁衣菜と恋話で盛り上がって…もないけど話している。


「ねぇ?りっちゃん。今までで、あ、この人いいかもって思った事ないの?」

「ないよ。」

「え~?じゃぁ、男子のちょっとしたしぐさにキュンってした事は?」

「ないよ。」


の繰り返しのようなものだ。

私は「ないよ。」としか言えないからつまんなかった。

けど仁衣菜は目をキラキラさせて聞いてくる。


「あ!じゃぁさ!今日朝校門前で話してたカッコイイ3人の事は?」


は…?誰の事を言ってるんだかさっぱりわからない。


「誰の事?」

「あー!そうやってとぼけるんだ?!」

「いや、本当にわかんない!だってカッコイイ人なんかと話さないし…」


そう。

本当にカッコイイ人となんか話した覚えがない…。

あ、可愛い人なら…。


「あ、でも可愛い人なら…謝られた…その前に1人とその後に1人…?」

「そう!その3人!」


は?

カッコイイ…?

どこが…?


「ちょっと待ってよ!一人は悪がきじゃん!そしてもう一人は可愛いじゃん!そしてもう一人は無表情じゃん!どこがカッコイイに繋がるの?!意味わからん…」

「えぇぇぇ?!わかんないの?!このカッコよさ!りっちゃんって鈍いんだ…。恋が出来ないんじゃんくて唯鈍いだけなんだ…」

「え?!違う!本当にカッコイイなんて思えない!」


その時だ。

屋上の扉が勢いよく開いたのは。


「俺の事かっこよくねぇって言ったよな」
「僕の事可愛いって言ってくれたのは嬉しいけどカッコイイっても思ってほしいな!」
「俺はどうでもいいけど…」

そう。この3人のせいで私のJK生活が崩れていった…。