「その次の日も、その次の日も、私達は話さなかったよね…。
でも明日引越しするっていう時にりっちゃんは話しかけてきてくれたよね…
『なんで?!なんで引越ししちゃうの?!なんで教えてくれないの?!』
って泣きながら聞いてきた…。だから私はただずっと謝ってた気がする。
で、りっちゃんは落ち着いたあと突然
『よし!今から遊びに行こう!』
って言ったんだよ?その日は学校の日だったのに。
その時はもう学校の門の所にいたのに…。」


今思うと笑えると言いながらクスクスと笑っている仁衣菜はとても可愛い。

そして少しまだ笑いながらまた話始めた。


「その後すぐにランドセルを教室に置いて学校から飛び出したよね。
公園とかいろいろ行ったよね。
でも、公園で思い出話してた時先生に見つかったんだよ。
それで先生の車の中でも学校でも怒られておまけにお母さんにも…。
でも引っ越す前にいい思い出できた…。
本当にありがとう…」


話は終わったようだ。

でも私は一つ疑問を持っていた…。

今の話からなにがわかるというの…?

私の何が変わったの…?

教えてーと思っていたらエスパーかのように笑いながら教えてくれた。

「だから、今日朝男子に話しかけられてたけど普通に話した所とか、性格も変わったような気がする…よ!」

あぁ…。

はい…。

「あ、でも男子と話すなって意味じゃないよ?てか話さなきゃ!恋愛してよ!」

って言われた…。そのつもり!

「その…キーンコーンカーンコーン

ガラッ!「入学おめでとう!ではまず最初に出席!とるぞー」

という先生の声。

タイミングわりぃんだよ!

「あ…!先生…!じゃぁ、後でまた話そうね?!」

「あ…うん!でも、後ろだか…「そこの2人五月蠅いぞー」

「あ…注意されちゃったね…!」

ペロっと舌を少し出す所が超可愛い!

みんなも仁衣菜を見て可愛いって思ってるみたいでボーっとしていた。

てか先生なんなの…?

まじ意味わかんない…。





この時ある3人だけ仁衣菜じゃなくて私を見ていた事なんか知るよしもなかった。