憂鬱…





明らかに作り物の笑顔を寄せあって、私たちは世間話をしていた。





「見た??
ナツ、金髪で来て生徒指導室に呼ばれたよ?!」


周りに聞こえるか、聞こえないか、絶妙な声で語りかけるエリナ。





「見た見たっ!!
しかも濃いギャルメイク!!」


大きな悪意のこもった声で同調するジュリ。





「住む世界が違うわよね~(笑)」


高飛車に言い放つマキ。





「本当本当(笑)」


話に乗っかる滑稽な私…小林杏里。










私たち4人組は学年女子のトップに君臨している。





首席でテニス部部長のエリナ。



生徒会副会長で弓道部主将のジュリ。



社長令嬢で茶道の腕がたつマキ。



生徒会会長で学年2位の成績を誇る私。






教師からの信頼があり
容姿と自我が強い性格
から生徒からの支持もある。
パーフェクトなイツメン。










これが私たちの
学校と言う小さな箱の中での…
大きな権力だ。