月の綺麗な夜に。


「ただ、一緒にいるだけで家族なんて、笑えるね。」

決して笑っていない、冷たい目で私を真っ直ぐに見つめながら、クロは言った。



私には、解らない。

お母さんに箱に入れられた事はあるけど、私が遊びに行ったまま、時間がたっただけで、洋子ちゃんは、とっても優しく迎えてくれて、その後もみんなと仲良いからね。



クロは鼻で笑うとサッと何処かへ行ってしまった。


『間違ってないもん!』