pianissimo.

「『ライガ以外も』って……」


背後から失笑混じりの声が聞こえ、ムッとして勢い良く振り返った。ライガがそれに反応してピクンと背筋を伸ばし、そうして両口角をクイと上げ、ニッと無邪気に笑って見せる。



「もう……」

何となく、心中のモヤモヤしたものを声にして吐き出してはみたものの、それ以上続けられずに再び口をつぐんだ。


そんな顔されたら――
文句も何も言えないじゃない……。



余計に不完全燃焼。このやり場のない中途半端な怒りをどうしてくれるんだ。



「まだ雨降らねーよ」

そんなことを呟いて、呑気に大あくびをかます。そうして再び、ライガの背中は薄いグレーのコンクリートに吸い寄せられた。