pianissimo.

カチッ――


小さな金属音が屋上出入口から鳴った。

うそっ、まじ? 間に合わなかった、どうしよう……。



大慌てで扉へ移動して、「待って、開けて! ライガ以外もここに居ます!」と叫びながら、握った右手でダンダン扉を思い切り殴りつけた。


どうやら私の声は届かないらしい。扉に耳をピタとへばりつけて向こう側の様子を窺ってみたけど、分厚い鉄扉だからか、物音一つ聞こえない。

もしかしたら、そこにはもう既に誰も居ないのかも。



はぁーと大きく息を吐き出し、右拳を扉にくっ付けたまま脱力。もうほんと、溜め息しか出ない。嫌になる。