ライガのお兄さん――ヒロさんも無事退院した。


白虎とデッドも、再び分裂したと風の噂で聞いた。けれど、もう敵対するのは止めたとか。



大輝がその後どうなったのか、私は知らない。


「今頃、勇輝に腐った根性、叩き直されてんじゃねーの?」

ライガは他人事みたいにそう言って笑った。




夏休みはあっという間に終わり、何事も無かったかのように新学期は始まった。


私は毎朝、ライガの家まで自転車で行き、そこからライガと歩いて登校している。




「凜子ちゃん、おはよう」

「おはよう」


インターホンを鳴らすと、玄関の扉を開けてくれるのはいつも静江ちゃん。



今日も静江ちゃんは、眩しいほどに可愛い。