pianissimo.

「お前が行ったところで、何が出来んだ? あ? 怪我するだけだ」

冷ややかに私を見下げて言い、今度は勇輝自ら、私を元の場所へと引き摺って行く。


どんなに抵抗しても、勇輝との力の差は歴然で。もがけばもがくほど、勇輝はその腕に一層力を込めるから、苦しくて痛い。



随分離れた場所まで連れて行き、ようやく勇輝は私を解放した。


「お前はここで、アイツがやらかしたことの重さを見届けろ」

冷静だけど威圧的。勇輝の静かな気迫に、戦慄させられ心が折れそうになる。



でも、私がライガを助けないと。

今ここに、ライガの味方は私しか居ないんだから。私がやらないと……。



「そんなこと出来ない。どいて」

勇輝を押し退けようと両手を伸ばす。けれど、素早くその手首を掴み上げられ、グイと物凄い力で引き寄せられた。



「女に手を挙げるのは趣味じゃねぇ。これ以上、俺を怒らせんな」

「殴りたければ、殴ればいい。それでも私は、ライガを助けたい」