pianissimo.

「放して! 触らないで!」

半狂乱で喚き散らして暴れたけど、ズルズルと後方へ引き摺られていく。ライガがどんどん遠ざかる。



嫌だ、離れたくない、ライガ……。



「さっさとあの人、解放しろよ。俺はもう、逃げも隠れもしねぇよ?」

薄く笑ってそう言ったけど、ライガの声は周りの空気を威圧的に震わせた。



「お前が来たら解放するって、誰か言ったか? この子が弱点だって自分からバラしやがって、バカが。こっちは半信半疑だったってのによー」

言って、大輝が嘲笑う。


「大輝、お前は黙ってろ。何度も同じこと言わせんじゃねぇ」

勇輝が振り返ることなく、一歩後方に立っている大輝に言う。



「なんでだよ! 俺にもしゃべらせろって! ライガー、てめぇは、ほんっと間抜けだなぁ。終わりだ、ライガ。ジ・エンド、ゲームオーバー。短い人生、ご苦労さん」

大輝の高笑いが、静かな空間を切り裂いた。