pianissimo.

「やべーこの子、すっげ、いい匂い」

左側の男がその鼻を、私の横髪に埋もれるほど近付けて来た。ものすごい嫌悪感に、身体を捩って離れようとしたけど、右隣にも男が居るから思うように距離がとれない。


そんな私の反応を楽しんでいるのか、男は満足そうに目を細め、

「やりてぇ」

ボソリと恐ろしい言葉を囁く。



「乱暴しないで……お願い……」

無駄だと知りながら懇願する。今の私に出来ることなんて、他に何もなかった。


けれどそれは、益々男を喜ばせた。


「かーわいっ」

彼は顔をくしゃっとさせて笑い、

「乱暴なんかする訳ねーじゃん。もちろん、優しくするよ」

そう言って、私のスカートの中に左手をすっと滑り込ませる。


ひっ――

とんでもなくびっくりして、思い切り息を吸い込んだ。同時に身体も仰け反ってしまい、ポスッと、今度は右側の男の胸へ背中が落ちてしまう。