pianissimo.

「脊髄損傷したって聞いた。今も左足を引き摺ってる」


それは、一生治らないってことかな。



「私、ざまあみろって思った。酷いけど、でも本気でそう思った。トモ兄は悪くないって今でも思ってる。私――

間違ってるかな?」


ようやく静江ちゃんは顔を上げて、私を真っ直ぐ見詰めた。



何て言えばいいのか、さっぱりわからない。

でも静江ちゃんは、包み隠さず本心を打ち明けてくれた。だったら私も誠で返さないと。



「正しいとか間違ってるとか、そんなの関係ないよ。静江ちゃんは悪くない。たとえもし、間違ってんだとしても、悪くない」


静江ちゃんの片方の目から、綺麗な雫がポロンと零れ落ちた。



「私は……静江ちゃんの味方だよ。あとライガの味方」

そう言って、無理矢理に微笑んでみた。


「やった。凜子ちゃんが味方なら心強い」

頬を拭いながら静江ちゃんは冗談めかして言い、薄っすら笑みを浮かべた。