pianissimo.

見送りたくて、ライガと一緒に家を出た。


門の外で向い合せに立ったライガは、私をじっと見詰める。切なげな眼差しは、何かを私に伝えようとしているように思えて……。


「何?」

口が勝手に動いて尋ねていた。


「ん? 何も……。じゃあ、また」

思い出したように微笑んで見せ、ライガはまた、折った指の山で私の頬にそっと触れた。


これは、ライガの癖かもしれない。

遠慮がちにくれる微かな感触がもどかしくて、余計に愛しさが積もる。衝動的にそれを捕まえて、ぎゅうっと頬を寄せたら、ほんの少しだけど満たされた。



どちらからともなく離れ、ライガが名残惜しそうに、ゆっくりと身体を翻す。



段々と小さくなる背中を眺めながら、私はただ、繋がりを失った寂しさに耐えた。