pianissimo.

キスマークって、どうすれば付くんだっけ……。


無我夢中だった。自分の印をライガの身体に刻もうと必死になって、我をも忘れていたと思う。


不意に頭の中でパチンと何かが弾け、思考が急にクリアになる。ハッとして弾かれたように唇を離した。


けれど既に、ライガの左鎖骨の下に痣のような横長の痕がくっきりと残っていて……。

その赤紫色に、罪悪感と後悔がみるみる込み上げて来て、その場に崩れ落ちるように両膝を落とした。遅れてお尻も落として正座した格好になった。



「ごめんなさい」

俯いたまま、ポツリ、力なく謝った。



嫉妬にまみれた汚い感情。歪んだ独占欲。醜いもの全てを今、私はライガの前で剥き出しにした。その証があのキスマークだ。



ライガは静かに腰を下ろした。そうして胡坐をかくと前屈みになって私の顔を覗き込む。