翌日の土曜日、家庭科の授業で使う布を買いに、郁香と隣の県の超大型布地専門販売店へ行った。


種類が沢山あるだけじゃなくて、安い。だからわざわざ電車を乗り継いで一時間半もかけてやって来た。と言っても、パジャマを作るだけだけど。



種類が多すぎて逆に迷ってしまう。けれど何となく、特売コーナーで見付けた爽やかなレモン色の生地に惹かれて、綿100%だし肌触りがとても気持ちいいしで、それに決めた。


黄色繋がり……。


ライガの妹が着ていたタオル地のパーカーと、そして――

ライガが私だと言った、姫花ちゃんの隣の黄色いパンジー。



ボタンや飾りをあれこれ選んでいたら、あっという間に数時間も経過していた。お昼過ぎには入店したはずなのに、気付けば午後四時を回っていた。