ライガが私の隣にストンと落ちて来て、自然に私の目線も落ちる。近い。急に鼓動が忙しくなり、全身に響いてやかましい。
「『パンジー』、スミレの仲間。ほんとはもっと色んな色があるんだけどな……」
ライガとの距離感に焦燥しきって、ツラツラと聞かれもしないことまで喋ってしまい、急激に恥ずかしくなって視線を花壇へと戻した。
落ち着け、私。ライガは二つも年下。先月まで中学生。ボコられてオバケみたいな崩れた顔の不良少年――
自分に言い聞かせるように、何度も何度も頭の中で繰り返す。
「いいじゃん、黄色。俺、好きだけど」
「え?」
声に釣られて思わず、また顔を上げて隣を見た。しまった、またライガが視界に入った。バカ、私のバカ。
「『パンジー』、スミレの仲間。ほんとはもっと色んな色があるんだけどな……」
ライガとの距離感に焦燥しきって、ツラツラと聞かれもしないことまで喋ってしまい、急激に恥ずかしくなって視線を花壇へと戻した。
落ち着け、私。ライガは二つも年下。先月まで中学生。ボコられてオバケみたいな崩れた顔の不良少年――
自分に言い聞かせるように、何度も何度も頭の中で繰り返す。
「いいじゃん、黄色。俺、好きだけど」
「え?」
声に釣られて思わず、また顔を上げて隣を見た。しまった、またライガが視界に入った。バカ、私のバカ。



