pianissimo.

「怒ってる訳じゃないけど……。ライガに嘘吐かれるのは、やっぱ悲しい。というか寂しい……かな」


ライガがくれた言葉全部が、嘘なんじゃないかって。そんな風に疑ってしまうのが辛い。



「あの時は、まだ凜子先輩のこと良く知らなくて……。同情されたりしたら嫌だなって、そういうこと考えちゃって咄嗟に……ね」


言ってライガはようやく顔を上げて私を見た。その切なげな眼差しに、泣きたくなった。



私には嘘を吐かないで欲しい――

そう思うのは、私の我儘なんだろうか。



「何か飲む? っつってもお茶しかねぇけど」

そう言ってライガは立ち上がった。玄関横がキッチンになっていて、そこにある冷蔵庫へと向かう。そしてすぐに、お茶を注いだグラスを片手にライガは戻って来た。


礼を言って受け取り、キーンと冷えたそれを一気に飲み干した。美味しい。