pianissimo.

「俺の一番は……」

ライガは一旦口を開くも、すぐに黙ってしまう。そうして、じぃっと私を見詰めたまま微動だにしない。


期待に胸が膨らむ。けれど、怖くて逃げたい衝動に駆られる。



やがて――

「わかんねぇの? 早く気付いて」

苦笑しながら、ほんの少し苛立った口調でそう言ったライガ。



次の瞬間、私はライガの腕の中に居た。


ぎゅうっとキツく抱きしめられて、暑い。みるみる身体が汗ばんできて、じっとりと湿って。けれど、これだけ密着していたらもう、どちらが汗ばんでいるんだか判別不能だ。


「気付いてよ、先輩。俺が言わなくても気付いて」


酷く苦しそうに耳元で吐き出された言葉が、私の胸を痛いほどに締め付けた。




無理だ、出来ない。

この関係を終わらせるなんて……。




ライガの背中に両腕を回して、無意識的にギュッとシャツを握った。